Vol
10
私たちがつくる沖縄観光の明るい未来!
若い世代が輝く沖縄観光のこれから
観光立県・沖縄。沖縄観光を支える大きな力は、日々観光客をもてなす観光産業従事者や、温かく迎え入れる沖縄の人々です。今現在、観光産業の一線で活躍しているみなさんは、どのようなやりがいを感じているのでしょうか?沖縄を訪れる人々の客足も戻りつつあり、沖縄観光が再び盛り上がりを見せる中、“働く場”としての観光産業に注目が集まっています!
世界から選ばれる持続可能な観光地
沖縄県は目指すべき将来像として「世界から選ばれる持続可能な観光地」を掲げています。沖縄でしか味わうことのできない自然・歴史・文化の体験を提供することで国内外の旅行者から「選ばれる」と共に、沖縄の豊かな自然環境を大切にし、観光従事者が質の高い安定した暮らしを継続でき、自然・歴史・文化を次世代に引き継ぐ担い手が育成される環境が整うことで「持続可能な」観光地を目指しています。
一時はコロナ禍の影響で落ち込んでしまった沖縄観光ですが、現在では、国内観光客数はコロナ前の水準となり、また、那覇空港国際線の運航が再開されるなど観光客の皆さまが楽しんでいる姿を目にすることも多くなりました。
沖縄県は、過去最高を記録した2018年度(平成30年度)の観光収入約7300億円を、2031年度末(令和13年度)末までに1.2兆円まで引き上げる目標を立てています。沖縄の観光産業は働く上でも魅力ある業種だといえます。
- ファシリテーター : 伊波貢さん
- ブルームーンパートナーズ株式会社代表取締役
独自の文化が観光でも強みに
Q.今後の沖縄観光への期待を教えてください。
- 知念さん
- 私は将来、美容関係の仕事に就きたいと考えているのですが、沖縄にしかない素材や沖縄独自の文化を関連付けた商品を通して、世界中に沖縄の魅力を発信することができると思います。それらがきっかけとなり、海外からの観光客も増えていくと思います。外から沖縄に来てもらうためには、自分たちからどんどん発信したり、出向いたりする必要があると思っています。
- 紗姫さん
- 沖縄にこれからも多くの人が来てくれて、沖縄の魅力を知って頂ける機会が増えることはとてもうれしいです。海に囲まれた沖縄にとって飛行機は必要不可欠な存在です。沖縄に向かう飛行機の中の段階から沖縄を感じてもらって、沖縄の魅力を伝えていけたらと思っています。
- 宮城さん
- 沖縄独自のチャンプルー文化が観光面でもとても強みになってくると思います。海や自然の魅力はすでに広く知られていますが、文化など他の魅力ももっと知られていけば、沖縄観光のバリエーションも広がるのではと期待しています。
- 灯明さん
- 沖縄に大型商業施設やテーマパークがありますが、観光客のみなさんがそこだけに目を向けてしまわないように、沖縄の伝統文化を発信していくことがとても大切だと感じています。最近は若い人は特にテレビよりスマホを見る人の方が多いと思うので、より多くの人が見るメディアを選んで発信に活用することも一つの手ではないかと思います。
伊波さん :
若い皆さんにもぜひ多言語で沖縄を発信してもらいたいです。バリ島やニセコがなぜ国際的な観光地になったかというと、オーストラリア人が英語でその場所のことを発信したという経緯があります。英語は世界の共通語ですからね。
若い皆さんにもぜひ多言語で沖縄を発信してもらいたいです。バリ島やニセコがなぜ国際的な観光地になったかというと、オーストラリア人が英語でその場所のことを発信したという経緯があります。英語は世界の共通語ですからね。
沖縄の認知度を上げたい
Q.みなさんの将来の目標を教えて下さい。
- 知念さん
- 今は大学で英語を学んでいるのですが、将来的には海外に行って語学力を高めた上で自分や沖縄をアピールすることができたらと思っています。
- 紗姫さん
- 旅行好きの祖母の影響もあって、客室乗務員が幼い頃からの憧れです。仕事を通して、沖縄の認知度をさらに上げていきたいです。昨年カナダに行った時に、沖縄のことを知らない人が多かったので、もっと沖縄を広めていくための力になりたいと考えています。
- 宮城さん
- 自分自身が沖縄文化を学んでいく中で考えているのは、沖縄で、自然体験以外にもエイサーや琉装などのコアな文化体験がもっと提供できればいいなということです。今後企業に就職した際には、商品やパッケージに沖縄らしいデザインを取り入れたりなどして沖縄文化を発信していきたいです。
- 灯明さん
- さまざまな言語に触れて、海外の幅広い考え方や価値観に触れていきたいです。就職を希望しているホテルは語学の研修制度も充実していると聞いています。観光客のみなさんと直に触れ合って、沖縄の魅力や文化を伝えていきたいです。
伊波さん :
海外から見た沖縄が『日本に行きたいから沖縄に行く』ではなくて、『沖縄に魅力を感じるから行く』というようになって、沖縄の文化を見たり体験したりする人が増えるというレベルにまで沖縄観光を盛り上げていきたいですね。
海外から見た沖縄が『日本に行きたいから沖縄に行く』ではなくて、『沖縄に魅力を感じるから行く』というようになって、沖縄の文化を見たり体験したりする人が増えるというレベルにまで沖縄観光を盛り上げていきたいですね。
沖縄の人が沖縄を知ることが大切
Q.沖縄の観光にどのように関わっていきたいですか?
- 知念さん
- 沖縄の人としてのアイデンティティをしっかり持ちながら働きたいです。将来的に海外に出て行こうと考えていますが、その時には沖縄の独自性をしっかり発信できるように、三線などの文化を身に着けて自分の強みにしたいです。
- 紗姫さん
- 沖縄の豊かな自然を守っていきたいです。以前ビーチクリーンに参加した時に、結構ゴミが落ちていたので、小さなことからでも環境保全やSDGsの取り組みをしていきたいです。
- 宮城さん
- 沖縄独自の魅力を発信していく上では、まず沖縄の人が沖縄を知ることが大切だと思います。そうすることで、県外や海外の人にもさらに沖縄を知ってもらえると思うので、もっと沖縄について勉強して、身近な友人にも学んだことを伝えていきたいです。
- 灯明さん
- 沖縄に生まれてきたからには、沖縄の伝統文化を身に着けて、海外でもアピールしていきたいです。特に三線をやりたいです。今年は沖縄でバスケのW杯もあるので、外国人のみなさんとも積極的にコミュニケーションを取りたいです。
伊波さん :
観光客が年間2000万人も来るシンガポールの人たちですら『我々は世界では小さな点でしかない』と言っています。そういう意味では沖縄は世界から見るとまだ『小さな点』にもなれていないような存在ですが、これからの伸びしろがあります。みなさんの世代がこの先数十年かけて沖縄のブランドを作り上げていって、沖縄観光を盛り上げていけるよう期待しています。
観光客が年間2000万人も来るシンガポールの人たちですら『我々は世界では小さな点でしかない』と言っています。そういう意味では沖縄は世界から見るとまだ『小さな点』にもなれていないような存在ですが、これからの伸びしろがあります。みなさんの世代がこの先数十年かけて沖縄のブランドを作り上げていって、沖縄観光を盛り上げていけるよう期待しています。